久保理容院
久保理容院
店長 久保光徳（くぼ みつのり）さん
理容院を開業して40年。長崎市に生まれた久保さんは、一生できる仕事をと思い、17歳の時に神戸の理容学校に入学。東京でインターンとして修業を積み、佐世保市という新天地に開業。
仕事一筋実直に仕事をしてきたので、特に印象に残っているということもないと言われるが、腕には自信がある。美容師と違い、理容業には流行というものはあまり存在しない、と久保さんは言う。無心に己の技術を磨き、習得し、お客様の好みを「カン」で仕上げるのだ、と。
華やかな美容の世界に、やはりお客様は流れていく。それは仕方ないことだ、と久保さん。今は、高齢者の方の洗髪や整髪をすることも。病院や介護施設に出張して欲しい、との依頼もある。が、久保さんは「歩ける方は、当店にお出でください」と頼むそうだ。
車いすでご家族に連れ添っていただき、来てもらうことも。それは、ただ単に久保さんの横着さからではない。もちろん、病院や介護施設の中ででもお客様の理容業は完璧にこなせる自信はある。ただ、理容とはそういうことではないのだ、そのお店の雰囲気・匂い・設備…。そういったものに触れて、その場で洗髪して整髪して、そうして「ああ、さっぱりした」と人は感じるのだ、というのが久保さんの持論。気分のよさは、病院などでは味わえない。
頑固とも言える久保さんの仕事の仕方は、今の時代にはあってないのかもしれない。でも、ここで整髪してもらった人はきっと「来てよかった」と思うはず。車椅子での移動は、家族にとっては大変かもしれないが「たかが月一回くらいの整髪に、家族に甘えるのも年配者の特権」と語る。
それは、人情深い俵町商店街の方に触れて日々暮らしている久保さんだからなし得ることなのかもしれない。横のつながりを大切にする俵町商店街で、今日も久保さんの鋏の音は鳴り響く。
| 電話番号 | 0956-25-5145 |
|---|---|
| 住所 | 長崎県佐世保市俵町22-33 |
